第28回【なぜ今「平屋」が選ばれるのか?】
「はじめての不動産売買に、明るく朗らかな未来を」 株式会社明朗の千場智樹です。
マイホームといえば、かつては「2階建ての子供部屋がある家」が一般的でした。
しかし最近、ご相談で急増しているのが「平屋(ひらや)」についてです。
なぜ今、あえて階段のない平屋が支持されているのか。
そこには、熊本という土地柄や、将来の安心を見据えた賢い選択がありました。
今回は、不動産のプロの視点から、平屋需要の背景と、知っておくべきメリット・デメリットを詳しく解説します!
なぜ今、平屋なのか?背景にある2つの大きな理由
平屋人気の背景には、単なる流行ではない「ライフスタイルの変化」と「安心への願い」があります。
1.人生の後半戦を豊かに過ごすための選択
多くの方は、お子様が小さいうちに家を建てられます。
しかし、子供が成長し、独立して家を出るまでの期間は、実は20年程度。
その後、夫婦二人で過ごす時間は30年、40年と続くことも珍しくありません。

「子供が巣立った後、2階の部屋が物置になってしまった…」
「年齢を重ねて、2階への階段が辛くなった…」
こうした実体験を耳にすることが増えた今、最初から最後までワンフロアで完結する暮らしを選ぶ方が増えています。
2.熊本だからこそ意識したい「地震への備え」
2016年の熊本地震を経験した私たちにとって、住まいの「安全性」は欠かせない条件です。
平屋は建物自体の高さが低く、重心が安定しています。
また、2階の重みが1階にかからないため、構造的に揺れに強く、倒壊のリスクを抑えやすいという特徴があります。

「万が一の時にも、家族を守れる家を」という願いが、平屋需要を後押ししているのです。
平屋を選ぶことで手に入る「3つの大きなメリット」
平屋には、日々の生活を劇的に楽にするメリットが凝縮されています。
1.究極のバリアフリーと家事効率
階段がないことは、単に「楽」なだけではありません。
家庭内事故の多くは階段で発生していますが、平屋ならそのリスクを最小限に抑えられます。
家事動線の効率化
洗濯機から各居室へ、重い荷物を持って階段を上がる必要がありません。
この「名もなき家事」の負担軽減は、想像以上に毎日の心の余裕を生んでくれます。

将来への備え
万が一車椅子が必要になった際も、スロープ一つで外に出られ、室内も移動しやすい設計が可能です。
2.優れた耐震・耐風性能
平屋が選ばれる背景で述べたように、平屋は地震に強い構造です。
壁の配置も自由度が高く、開放感のある大きな窓を作っても、2階建てよりも耐震性に影響が出にくいのが魅力です。
また、台風などの強風に対しても、受ける風圧が少ないため、熊本の気候にも適しています。
3.構造を活かした「エネルギー効率」と「維持費」
電気代の高騰により、太陽光パネルの設置を検討される方が増えています。

発電量の最大化
1階の床面積が広い分、屋根の面積も広くなります。
2階建てよりも大容量のパネルを搭載でき、自家発電の効率が格段にアップします。
メンテナンスコストの削減
屋根や外壁が低いため、将来的な点検や清掃の際に大掛かりな足場(約25万円)を組む必要がなく、維持費を抑えられる傾向にあります。
検討前に必ず押さえておきたい「3つのデメリットと対策」
魅力いっぱいの平屋ですが、もちろん注意点もあります。
後悔しないために、プロの視点で「本当のこと」をお伝えします。
1.建築コスト(坪単価)が高くなりやすい
意外に思われるかもしれませんが、同じ延床面積であれば、2階建てよりも平屋の方が建築費は高くなるのが一般的です。
原因
家の「基礎」と「屋根」は、住宅建築の中で特にお金がかかる部分です。
平屋はこれらが2階建ての倍近く必要になるため、坪単価が上がってしまいます。
対策
無駄な廊下を省き、コンパクトかつ機能的な間取りにすることで、全体の予算をコントロールしましょう。
2.防犯面とプライバシーの確保
すべての部屋が1階にあるため、外部からの視線や侵入経路には注意が必要です。
課題
窓を開けたまま就寝することはできず、道路からの視線も気になる場合があります。
対策
人感センサーライト、割れにくい防犯ガラス、格子の設置など、設計段階から防犯対策を組み込むことが必須です。
また、中庭を作ることで、外からの視線を遮りつつ採光を確保するのも有効な手段です。

3.広い土地が必要になる
これが最大のハードルかもしれません。
課題
熊本市中央区のような人気のエリアでは、広い土地を確保するのは容易ではありません。
また、建ぺい率(敷地面積に対して建てられる建物の割合)の制限があるため、希望の広さを確保するには2階建て以上の土地面積が求められます。
対策
土地探しから私たちプロにお任せください!
変形地や少し郊外のエリアまで視野を広げることで、平屋に最適な物件が見つかることもあります。
おわりに
平屋は、単なる「1階建ての家」ではありません。
家族の気配を感じやすく、庭との距離が近く、そして将来にわたって安心して住み続けられる「一生モノの器」です。

確かにコストや土地の面でハードルはありますが、それを補って余りある「暮らしやすさ」が平屋にはあります。
まずは「どんな暮らしをしたいか」、マイホームへのご希望を自由にお聞かせください。
皆様の毎日が、明るく朗らかなものとなるよう、心を込めてお手伝いさせていただきます。