第22回【具体的な売却の流れ(古家付の土地編)】

 

「はじめての不動産売買に 明るく朗らかな未来を」株式会社明朗の千場智樹です。

本コラムでは、不動産売却を成功させるための実践的なステップと資金の流れを、古家付の土地をご売却されるケースに絞って詳しくご説明します。

 

古家付土地の売却増加とその特殊性

 

2024年4月1日より相続した不動産の登記申請が義務化され、手続きの期限が定められました。

これに伴い、相続した古家付の土地をご売却検討される方が増えています。

 

居住用のマンション売却と異なり、古家付土地の売却には「境界確定」や「建物解体更地工事」のプロセスが加わります。

どのタイミングでどれほどの資金が動くのか、具体的に解説します。

 

売却相談から契約締結まで

売却相談

売主様のご希望を伺い、物件を査定した上で、売出価格や売却条件について不動産会社と協議し、決定します。

(例:売出価格「1,580万円」、売却条件「売主による境界確定と建物解体更地工事渡し」)

 

媒介契約・売り出し開始

売却活動を依頼する媒介契約を不動産会社と交わします。

(詳細は居住用のマンションの売却時と同様のため割愛します。)

 

購入お申し込み・条件交渉

購入希望者が現れたら、書面で条件を提出いただき、双方の希望条件を調整します。

(例:売買代金「1,500万円」、手付金「50万円」、売却条件「売主による境界確定と建物解体更地工事渡し」で合意)

 

売買契約・手付金の授受

合意した条件で契約を締結し、買主様から売主様へ手付金の50万円が支払われます。

 

買主様の融資審査

買主様は速やかに住宅ローン審査を申し込みます。

融資が承認されれば次のステップへ進みますが、未承認の場合は契約は白紙解約となります。

 

融資承認後の重要プロセス

買主様の融資が承認されると決済が確実視されます。

このタイミングで、売主様は境界確定と建物解体更地工事を進めます。

境界確定

土地の範囲を明確にするため、土地家屋調査士に依頼し、隣接地所有者の立ち会いの元で境界を確定します。

正確な図面や境界標がない場合に必須です。

 

立ち会い時には、境界ブロック塀などの所有物も明確にし、越境物があれば書面で覚書を取り交わすことをおすすめします。

後の世代に負担を残さないよう、今のうちにはっきりさせておくことが重要です。

 

費用は50~60坪程度で30万~35万円程が一般的ですが、土地の面積に応じて変わります。

事前に土地家屋調査士に見積もりを取り、完了後に売主様から地家屋調査士へ上記費用をお支払いいただきます。

建物解体更地工事

境界確定後、解体業者に依頼し、建物を解体し更地にします。

建物以外にも庭木や井戸などがある場合があり、撤去範囲は現地の状況や売買内容によって異なります。

売主様ご自身で直接依頼するのではなく、信頼できる不動産会社に依頼し、状況に合わせて適切な工事を行ってもらうことをおすすめします。

 

建物滅失登記

解体工事完了後、建物の滅失登記が必要です。

ご自身で手続きも可能ですが、時間と労力がかかるため、4~5万円程の費用で土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。

 

【注意点】解体の時期

境界確定や解体工事は売り出し前に実施した方が売れやすくなりますが、固定資産税・都市計画税は1月1日時点の建物の有無で金額が変わります。

 

「住宅用地の特例による軽減措置」の関係上、更地のほうが税金が高くなる傾向にあります。

解体のタイミングを選べる場合は、年が明けてから解体する方が賢い選択となる場合があります。

 

費用は延床30坪程度の木造戸建の場合で、境界ブロック塀や庭木庭石の撤去と合わせ、150万~200万円程度となることが多いですが、工事のしやすさやアスベストの有無で大きく異なります。

事前に解体業者に見積もりを取り、工事完了後に売主様から解体業者へ上記費用をお支払いいただきます。

 

決済と各種費用の精算

決済、所有権移転登記

条件が整い次第、買主様指定の金融機関に全員が集まり、決済・所有権移転登記を行います。

決済時に、買主様から売主様へ残代金1,450万円と固定資産税の清算金が支払われます。

 

住所変更登記

売主様の住民票上の住所と登記簿上の住所が異なる場合、住所変更登記が必要となり、その費用(約3~5万円)を売主様から司法書士へお支払いいただきます。

 

仲介手数料の支払い

仲介手数料(1,500万円×3%+6万円+消費税の56.1万円)を、売主様から不動産会社へお支払いいただきます。

 

契約書に印紙貼付

売買契約書に記載された金額に応じた収入印紙を貼付し、割印をする必要があります。 翌年の確定申告の前に貼付漏れ、割印漏れが無いか再度確認しましょう。

(例:売買代金1,500万円の場合、印紙税は10,000円です。)

 

おわりに

以上が古家付の土地を売却される際の取引ステップと、お金の流れに関するご説明でした。

境界確定・解体工事の時期や、費用のお支払い時期については、不動産会社と相談して調整が可能です。

詳しく内容をご相談されたい場合には、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

今回のコラムが、これから不動産の売却をお考えの皆様にとって、先行きが見通せて、明るく朗らかな気持ちで取引に臨めるきっかけとなれば幸いです。

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