第20回【住宅ローン、いつから払う?「二重払い」を避けるコツ】

 

「はじめての不動産売買に 明るく朗らかな未来を」株式会社明朗の千場智樹です。

 

今回は、多くの方が気になる住宅ローンの「支払い開始時期」について、詳しくご説明します。

特に現在、賃貸にお住まいの方にとって、「家賃と住宅ローンの二重払い」は大きな負担になりかねません。

このタイミングを賢く乗り切るためのポイントをお話ししていきます。

 

住宅ローンの支払い日はどう決まる?

 

マイホーム購入の流れは、一般的に次のステップで進みます。

 

① 売買契約

② 住宅ローンの本審査

③ 金融機関との契約:金消(きんしょう)契約

④ 決済・引渡し:融資実行

 

 

住宅ローンの支払い日は、上記の③金融機関との契約(金消契約)の際に、金融機関と契約者との間で取り決める「約定返済日」によって決まります。

返済日は、毎月特定の候補日(例:7日、17日、27日など)から選べるようになっていることが一般的です。

なお、返済日が土日祝日の場合は、翌営業日に引き落とされるのが通常です。

 

初回支払いはいつから?二重払いを回避するには?

 

多くの場合、初回支払いは「融資実行日の翌月、または翌々月」の返済日となりますが、金融機関によって判断の基準が異なります。

一般的な基準は下記の通りです。

 

 

・融資実行日が「返済日より前」であれば、「翌月」の返済日から支払いがスタートします。

 

例えば、返済日を毎月27日と設定し、9月20日に融資を実行したのであれば、

初回支払い日は10月27日となります。

 

・融資実行日が「返済日より後」であれば、「翌々月」の返済日から支払いがスタートします。

 

例えば、返済日を毎月17日と設定し、9月20日に融資を実行したのであれば、

初回支払日は11月17日となります。

 

「家賃と住宅ローンの二重払い」を可能な限り回避するためには、この仕組みをしっかり理解し、「返済日」と「決済日(融資実行日)」の最適な組み合わせを決めることが重要です。

 

注文住宅の場合は二重払いが長期化する?

 

注文住宅を建てる場合、土地の決済後、建物が完成するまでの間に、着工金や中間金などの支払いが複数回発生します。

その都度、融資が実行され支払い義務が生じますが、建物が完成していないため、すぐに引っ越すことはできません。

この状態では、「家賃と住宅ローンの二重払い」が建築期間中、長く続いてしまいます。

 

 

そのため、注文住宅では、建築期間中に限り、「つなぎ融資」などを利用し、通常の毎月返済ではなく「利息のみ」の支払いや、「利息と元金の一部のみ」の支払いを選択できる場合があります。

この仕組みを利用することで、建築中の経済的な負担を大きく軽減できます。

 

まとめ

 

住宅ローンを検討する際、誰もが金利や借り入れ可能額に注目しがちです。

しかし、今回ご紹介した「初回支払い日」の仕組みは、毎月の生活費に直結する非常に重要なポイントです。

ご自身のライフプランに合わせて、最適な「返済日」「決済日」を不動産会社や金融機関と綿密に打ち合わせるようにしましょう。

 

今回のコラムによって、マイホームの購入を検討されている方の生活が、より明るく、朗らかなものとなれば幸いです。

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